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MTM06大盛況のうちに終了 Share

2010年11月24日2:13 am

Make: Tokyo Meeting 06メイン会場

Make: Tokyo Meeting 06メイン会場

11月20-21日の週末、Make: Tokyo Meeting 06が東工大大岡山キャンパスで開催されました。同じ会場も3回目になると、いままでの経験知が生かされるというものです。搬入も撤収も限られた時間のなかで、やっと段どりよくコトが運ぶようになりました。撤収を快く手伝っていただいた出展者の方々、優秀なアルバイトさんたちに感謝です。

あ、裏方の話から入ってしまいましたが、今回のMTM、前回よりさらにバラエティに富んでいて、しかもそれぞれの完成度もあがっていましたし、初出品の方で大いなる可能性を感じさせる方もいて、見ていてとても楽しかったです。プロペラ自転車やイヌコマさんロボット、デモは見れませんでしたが、ミニSLなど乗り物系がたくさんあったのもよかった。いつもMTMは雨が降るというジンクスを今回は覆し、なんとかお天気がもったおかげで、いろんなことがうまくいきました。入場者は前回を上回る8000人を数えました。

宇吹新さん「インビジブルスクラッチピクルズ」

宇吹新さん「インビジブルスクラッチピクルズ」

イヌコマさん

イヌコマさん

新しい会場となっていた生協食堂ではクラフト系の出展が華やかでした。MTMって電子工作の男子ギーク祭りだ、という固定観念があったらふっとんでいたでしょう。美女パワーが炸裂していましたよ。

力石咲さん

力石咲さん

また、今回はMitch Altmanさん、Matt Metsさん、Nick Farr さんという3人のハッカーの方々を迎えて、全世界に広がるHackerspace のムーブメントの紹介をしていただきました。Hackerspaceの発祥はアメリカですが、ベルリンのC‐BaseというHackerspaceのやり方に大きく影響を受けて発展したという話が印象的でした。どうやって運営しているのか興味津々です。この話はいつかもっと詳しくお伝えしたできたらと思います。今回通訳には古くからの友人のDavid d’Heilly さんがかけつけてくれ、背景を丁寧に説明してくれました。

Hackerspaces についてのプレゼンテーション

Hackerspaces についてのプレゼンテーション

今回は終了の時だけでなく、開会の挨拶の後にも会場から大きな拍手がわき起こっていました。土曜の出足がずーっと毎時600人強の方が途切れなくいらっしゃっていたのも特徴的。とても皆さんの期待が大きくなっているのを感じました。次回、また多くの方に参加していただけたら嬉しいです。今からとても楽しみです。

弊社では今回もUstreamを配信させていただきました。会場に来れなかった方、下記のアーカイブで展示の一部やプレゼンテーションの模様がご覧になれます。

http://www.ustream.tv/channel/mtm06

Ustream配信中

Ustream配信中

- fukuda

MOMからMTM06へ Share

2010年11月15日3:46 am

Make: Tokyo Meeting 06

Make: Ogaki Meeting 会場

時間のたつのが早い!早すぎる!
9月25日、26日に岐阜県大垣市ソフトピアジャパンで、Make: Ogaki Meetingが開催されました。Make: Meeting 初の地方開催です。主催もオライリー・ジャパン社、岐阜県といえばIAMASとかがメンバーになっている実行委員会形式で、弊社は事務局スタッフとして関わらせていただきました。
最初は出展者数は60組くらい集まったらいいよねー、と言っていたところ、フタをあけてみたら、100組になりました。また、いつもTokyo Meetingに出していただいていてる常連さんが何人も遠方からかけつけ、出展していただいたり、Makerの方々の情熱にまたもや圧倒されました。
初参加の編み師の方々は、会場一階にある金色の織田信長像をニットでハッキング。その圧倒的な手さばき(編みさばき)と爆弾的かわいさとユーモアが会場で異彩を放っていました。また、忘れられないCraftwife+Kaseo+さんたちのライブ。いつも以上の気合いの入れ方、作り込み方で、ホームグラウンドのパワーと実力を見せつけられました。米本さんの関西の電力の周波数を逆手にとった特殊ライブも最高でした。とにかく人の入りを心配していたサウンドイベントは大盛況で、一時はコアなファンと家族連れで満席、ドアが閉められないほど。(あのー、やっていることはかなり特殊音楽で、J-POPとかじゃないんですけどー)その他、ひとつひとつ書き出したらとまらないくらい、面白い出展者さんたちがいっぱいで(高専の生徒さんも多数参加されたので、平均年齢若返っていたかも?)ここにはとても書ききれません。今回のMOMがすごく面白かったのは、こういったコアなMaker さん、クリエイターや研究者、その一方で地元の家族連れ、おじいちゃん、おばあちゃんが皆楽しみながら、このイベントに参加していただけたということです。ITとモノづくりとエンジニアリングと教育とアートと地域貢献と、そのすべてが同じ一本の文脈にのっかった、どっちを向いてもwin winな希有なイベントとなりました。二日間で4000名を数えたご来場者、出展者の皆様、本当にありがとうございました。

Make: Tokyo Meeting 06

Make: Tokyo Meeting 06

そんな熱気がまださめやらぬうちに、次のMake: Tokyo Meeting がもうこの週末に迫っています。今年は年3回もMake: Meetingをやるんです。まだいらしてない方、そしてクセになっちゃっている方、どうぞお見逃しなく。
日時:11月20 日(土)12:00 ~ 18:00、21 日(日)10:00 ~ 17:00
会場: 東京工業大学 大岡山キャンパス(東京都目黒区大岡山2-12-1)
入場料:無料

詳細はこちらまで→http://www.oreilly.co.jp/mtm/06/ http://jp.makezine.com/blog/

- fukuda

ICCキッズ・プログラム2010「いったい何がきこえているんだろう」 Share

2010年8月18日1:33 pm

残暑お見舞い申し上げます。連日暑いですね。

8月4日から9月5日まで、ゴーライトリーが制作マネジメントを担当したICCキッズ・プログラム2010「いったい何がきこえているんだろう」が好評開催中です!

THE SINE WAVE ORCHESTRAの城一裕氏が監修をつとめる、「音楽」ではなく「言語」でもない、「音」の可能性を探る展覧会。子どものように好奇心旺盛な大人にも十分楽しめる展覧会ですので、ぜひお越しください。

***********************************

ICCキッズ・プログラム2010「いったい何がきこえているんだろう」

2010年8月4日(水)~9月5日(日)午前11時−午後6時  (月休)

NTTインターコミュニケーション・センター [ICC]4階特設会場

参加作家:城一裕  |  生成音楽ワークショップ(城一裕+金子智太郎) |  菅野創+山本雄平  |  furukawaLab  |  Qosmo(徳井直生+澤井妙治+アレキザンダー・リーダー) |  早川智彦+松井茂+渡邊淳司  |  前林明次

監修:城一裕

会場デザイン:土井伸朗(スープ・デザイン)

グラフィックデザイン:大岡寛典事務所

白い不織布の層を重ねて洞窟みたいな空間に作品が点在してます。音の波形がモチーフ?音の吸収も考えてのデザイン。

サウンドアーティスト、リチャード・ラーマンの作品《トラヴェロン・ガムラン》に着想を得た生成音楽ワークショップの《冒険するガムラン<旅の準備>》。乗り物につけたピエゾマイクが地面の凸凹の音を拾います。運転する子どもが同時に演奏者に。

furukawaLab《ハーモノグラフ ~音の視覚化、19世紀の科学エンターテインメント》英ヴィクトリア時代の社交界で流行ったという和音を描く不思議な装置を毎日実演。

などなど。

ヴェネチア・ビエンナーレの記者発表のUST Share

2010年7月16日9:26 am

14日、あいちトリエンナーレ2010の記者発表のUSTREAM配信をさせていただきました。
本日17時より、国際交流基金さくらホールで開催される第54回ヴェネチア・ビエンナーレの記者発表をUSTさせていただきます。会場のほうはメディア・関係者のみの入場と制限かかっていますが、USTのほうはもちろんどなたでも見れます。RT、つぶやき大歓迎です。

記者会見の情報(国際交流基金)

国際交流基金のUSTREAMチャンネル

ハッシュタグ:#JFVB

出演:植松由佳(コミッショナー)、束芋(出展作家)ほか

Ustream 配信事業始めます Share

2010年6月14日5:14 pm

シンポジウムや展示会などの実況中継として、今年になってUstreamでの配信が盛んに行われています。Ustream自体は2007年3月からサービスが開始されましたが、チャット部分のTwitter APIの採用、Softbankの出資、iPhoneでの配信ができるようになる、サイトの日本語化など、日本人ユーザーにとっての急速なサービス拡大によって、今年はUstream元年と言われる盛り上がりを見せています。
そのための特別な機器も知識もなくして、誰でもがネット中継できるようになったということは素晴らしいことです。
ゴーライトリーでも、3月の東京芸大映像研究科のシンポジウムLOOP-01、5月のMake: Tokyo Meeting 05で、Ustream配信をしています。

第一回映像メディア学サミットLOOP-01

客席にカメラ3台を設置し、スイッチングしながら配信していきました。シンポジウムは音声データのクオリティがよいことが重要で、スピーカーの表情や会話のテンポをとらえ、スクリーンに映し出される映像資料の画面とタイミングよく切り替えていく瞬間的な判断力が問われます。

Make: Tokyo Meeting05
[mtm05] fablab japan 設立 01 (Ustream配信後にYouTubeへ移植)

3会場にわかれて、展示、ワークショップ、プレゼンテーション、ライブパフォーマンス、デモ、などさまざまなイベントが同時多発的に2日間に渡って行われた電子工作、DIY系の展示会です。開発者へのインタビュー、デモやパフォーマンスの中継をしました。カートにコンピュータ、カメラなどを搭載して、各会場を移動しながら撮影していきました。

また、2会場にそれぞれ固定のカメラを置き、UstreamとTwitterで、今、会場で何が起きているかがわかる情報掲示板を作ってみました。(現在、映像は流れていません)(協力:武蔵野電波)

撮影配信中のコラボレータ岡本彰生さん

誰でも手軽にネット中継できるUstream。でも、単純にカメラを会場に置いて、ただ中継するだけで終わるのにはもったいないコンテンツもあります。当然のことながら、Ustreamで放送したソースは、YouTubeなどで公開することによって、アーカイブとして保存、公開することが可能です。いままで、イベントの映像の記録撮影をしても、編集もせず、公開もせずに倉庫に眠ったまま、ということから簡単に脱却できるのです。また、今、放送されているものより、もっといろんなバリエーションが考えられるんじゃないかということ。実空間で起きている「イベント」とTwitterなどチャットで起きている出来事を連動させ、ふたつのリアルなライブを呼応させて演出していく方法はいろいろあるんじゃないかと思っています。

ゴーライトリーは、今までイベント、記録、広報というばらばらだったものが絶妙に組み合わさったメディアとして、ぜひ今後、積極的にUstream配信事業にチャレンジしていきたいと思っています。

誰でもできるネット中継、なんですが、一枚上を行くグラフィックや音声や編集やTwitterでのテキスト配信を活用したアイデアを、また今まで実空間でのイベントの企画制作や広報、カタログ制作などをしてきたゴーライトリーならではの提案をしていきます。
シンポジウム、展覧会、ワークショップ、サウンドイベント、アーティストトーク、記者発表などUstreamで配信したい、でも、自分では方法がわからない方、単なる中継で終わるのではなく、現にその場で起きている出来事(イベント)の内容にあった演出をしてみたい、積極的な広報活動に結びつけたい、映像アーカイブを結びつけた配信をしてみたいという方、ぜひお問い合わせください。お待ちしてまーす。

問い合わせ先:email[a t]go-lightly.org(送信の際に[a t]を@に置き換えてください)

ゴーライトリーのチャンネル
Usteream: http://www.ustream.tv/user/golightly_inc
YouTube: http://www.youtube.com/user/GolightlyIncV

art award tokyo marunouchi 2010 Share

2010年5月28日1:31 am

坂口です。今年の2月からずーっとアートアワードトーキョー丸の内2010というアワード展の事務局をやってて、気づいたらもう今週で展覧会終わりです。お知らせ遅すぎですね。

ギャラリートークのようす。横浜美術館の木村絵理子さん、ライターの白坂ゆりさん、作家の尾竹隆一郎さん

これは、全国美大の卒業制作展へ足を運び、ノミネートした作家作品から一次審査を通過した45名の作品を丸の内の行幸地下ギャラリーに一挙に展示し、アワードを決めるという展覧会で、今年で4回目。今年はゴーライトリーで事務局の仕事を受けてみました。

公共の地下通路にあるショーウインドウという、本来アートを見せる場所としては物理的にかなり不自由です。でも、そこであえて何をどう見せるかといった手法、また毎日足早に通り過ぎるサラリーマンやOLにちょっと足を止めてもらうにはどうしたらいいのか、作品を作る側にも展覧会を運営する側にもチャレンジしなければいけないことがてんこ盛りで、ポジティブに見ていくといろんな面白さが次々でてきます。

通常の展覧会のように、アーティストと一から空間をつくりあげるような高揚感はないけれど、本当にまだ右も左もわからない作家たちの今後に対する責任も感じるし、なにより作家がみんな若くてかわいくて初々しいので、やってて楽しいというのが本音です!

"VOICE-PORTRAIT ~self-introduction~"

2010年のグランプリ賞は、昨年映像祭の公募コンペでもグランプリをとった作品”VOICE-PORTRAIT ~self-introduction~”を展示した松島俊介さんが受賞しました。本来インターネットで見せる作品を空間に展示する難しさはあったようですが、その作品の持つ批評性や時代性、制作にかけたプロセスが素直に評価された気がします。例年グランプリの予測が立たないところがいいと思います。審査員よく見てます。

女の子の声を発する(ようにみえる)モニターに映る松島さんの顔を怪訝な顔をしてじーっと見入っているサラリーマンとか見かけると、思わずニヤリ。

ほんとにいろんな人が行き来する公共地下通路で、まさに可能性は無限大。残り3日となりましたが、東京駅近くを通ったらぜひ見に来てください。

アートアワードトーキョー丸の内2010 5/30まで

-sakagu-

A Brief Histroy of Working with New Media Art -> Make: Tokyo Meeting 05 Share

2010年4月7日7:52 pm

イギリスのサンダーランド大学の研究者がやっているメディアアートについてのサイトCRUMBから、10年に渡って続けられたインタビューをまとめた本「A Brief History of Working with New Media Art」が出ました。キュレータ編とアーティスト編との2冊に分かれているのですが、編者の一人であるVerina Gfaderによる私のインタビューが掲載されています(なぜかアーティスト編なんですけど)。送られてきてビックリしたのですが、けっこう錚々たる顔ぶれで面白そう。日本人でもっと活躍している人はいっぱいいるのに、わざわざ私をとりあげてくださってありがたいことです。なかでも、Heath Bunting や we make money not artのRégine Debattyと並んでいるのが嬉しい。メディアアートのキュレーションってまとまったものがまだないので、こういう本は実に重宝します。webでもいくつかのインタビューが読めます。

A BRIEF HISTORY OF WORKING WITH NEW MEDIA ART - Conversations with Artists, Edited by Sarah Cook, Beryl Graham, Verina Gfader, Axel Lapp

私はこのなかで、かれこれ3年くらいやっている[approach_a]というメディアアートの学生、研究者を対象にしているメーリングリストや、facebookで試みたアジアの地方の小さな文化イベントの情報を共有するgroupのこと、運営サイドで関わらせていただいているMake: Tokyo Meeting(MTM)のことなどを語っています。

この本でも言っているのでついでに書いておくと、私はアート作品として作られた作品とMTMで発表されているDIY系の作品とは切り離して考えています。その両方が頭の右と左にあることによって、何がアーティストとしての仕事で、何がエンジニアとしての仕事なのかがくっきりしてきます。アイデアと技術(と情熱!)を駆使して作られたものがこんなに面白くて、では、いっぽうで同じような技術を使って作られたアート作品とは何なのだろうか、と考えるとてもいい機会なのです。ここで見つけた面白いDIYの作品のなかに、新しいアートを見つけようとは思ってないのです。そういうのってアートの横暴だとも思える。

DIY is a way of survival, democracy and fun.と本のなかで言っているのですが、つまりArti is not a way of survival, democracy and fun.だと思っています。芸術(あえて「アート」とは言わず)はある時 survival の手段になりますが、それはDIYがsurvivalの手段であるのとはかなり違った意味です。それはもっと個人的で、死ぬことによって生まれ変わるくらいのことで。また、funでもないと思っています。壮絶な悦びを体験することは稀にありますが、それは苦しみにも似ていて決してfunという代物ではないと思う。

MTMは、作品を選びませんし、美術展で言う意味でのコンセプトもありません。Make:というくくり以外のコンテキストがないのです。少々あらっぽいですが、できたものが作った人の手もとで、生のまま見れます。その現場に立ち会うことは、目からウロコが何枚もはがれ落ち、顔がにやついてとまらな〜いほど楽しい充実したもので、私にとってはこちらもかけがえのないものです。

次回のMTMは5/22(土)、23(日)に大岡山の東工大で開催されます。ぜひ遊びにきてください。

-fukuda

第1回映像メディア学サミットLOOP-01 Share

2010年4月3日2:32 pm

3月はほんとうに慌ただしかった!後半、タフなイベントが2本あって、てんてこまいでした(ブログを更新できなかった言い訳)。そのうちのひとつが3月27日(土)の第1回映像メディア学サミットL00P-01。東京藝術大学大学院映像研究科の主催で行われた国際シンポジウムで、パネリストは、第一部の「結束点としての人間」では、ジェフリー・ショーさん、廣瀬通孝さん、王俊傑さん、第二部の「工場としての学びの場」では、大友良英さん、諏訪敦彦さん。モデレータは両方とも研究科長の藤幡正樹さんでした。それぞれの方面で、自分の信念や方法をまっしぐらに突き進み、もしかしたら同じ分野の人からはちょっと(もしかしたら相当)変わっているように見えているけれど、しかし冷静に考えると、そのやり方は必然で、まったくもって王道中の王道だというすごい面々です。このシンポジウムはいわば、映像研究科が何をテーマにしているか、何を社会に問うているのかをシンポジウムを通して発信するもの。弊社はマネージメントをさせていただきました。

デザインは大岡寛典

フライヤーのデザインは大岡寛典さん

特にパート1のヴァーチャルリアリティ(VR)とリアルの話、技術の発達によって、私たちの感覚、認識は根底のところで変わってきていること、VRの開発の黎明期では、仮想空間は現実とは異なる、対立するものだったのが、いまや現実の空間のなかで別の現実となっていること。これは、2月にトーキョーワンダーサイトで開催されていた「DOUBLE VISION」という展覧会と根底のところで響き合っています。王俊傑さんの仕事はこの展覧会へとつながっているような作品です。

また、パート2では、既成の文法や方法論にとらわれない子供たちとの共同制作によって開かれた制作のプラットフォームの可能性が語られました。諏訪さんは造形大学の学長、藤幡さんは新しい学科を創設、大友さんは大学には属さない。その立場の違いが触発しあうようなディスカッションになりました。このパートを構成するにあたってキーとなるアイデアになったのは、シンポジウムのなかで藤幡さんが引用したようにヴィレム・フルッサーの『デザインの小さな哲学』(鹿島出版界)のなかの「製作の場」でした。

私はこれまでシンポジウムの企画を何度もして来たし、それはそれは数えきれないほど聴衆となってきたし、そんなに多くはないですがパネリストとして招かれたこともあります。でも、そのうち成功したシンポジウムってどれだけあるでしょう。シンポジウムは、テーマとパネリストと日時と会場をおさえておけば、後はなるようになる、って思われてませんかね? きちんと準備したほうがいいに決まっているけど、きちんと準備するってどういうことでしょうか? 展覧会は準備の時間がなかったとは言い訳できませんが、関連イベントして開催されるシンポジウムは言い訳したりしてませんかね? 最近はアートマネージメントの本がたくさん出てるので、どうやって展覧会を作ったらいいのかっていうことについては指南書をいくらでも見つけることができます。でも、シンポジウムって簡単だと思われているのか、そういったものを見つけるのは逆に難しいのではないでしょうか? 時々、パネリストが壇上で「今日は何をしゃべったらいいのかよくわかってないんですが」と笑いながら、軽く企画者か司会者を責めながら、聴衆にはエクスキューズする場面がときどきありますが、あれは一体何なんでしょう。

私はシンポジウムの台本っていうのが実は嫌いで、司会者の台詞が書いてあってとか、自分ではそんなの絶対作りたくないのですが(笑)、進行表はとても大事です。その進行表がないってことがたまにあるのです。進行表はパネリストだけでなく、映像や音響、照明、記録のスタッフにとってもとても大事です。(そして、それが出演者、スタッフに共有されているかどうかは聴衆には丸わかりです)シンポジウムは、ライブパフォーマンスです。アドリブ、即興、突発的な出来事が多発します。猛獣たちの衝突があればあるほど、ライブパフォーマンスとしてはドキドキするわけで、いくらきらびやかな面々をそろえても、さもその人が言いそうなこと、隣のパネリストの顔色を伺ったようなことしか言わない予定調和なシンポジウムなんて退屈すぎます。でも、たいていは退屈すぎるのです。シンポジウムはトークセッションじゃないので、話の道筋と行き先がないと。ときどき行き先とは別のところにたどり着いてしまうことはありますが、そこが美しいところならそれもまたよしです。いや、美しくないところかもしれないけれど、何か希望や可能性のかけらを感じることができれば、そして語りあうことで発見されたものを共有することができたら、そのシンポジウムはよかったって言えるのではないでしょうか。

でも、ものすごく準備万端整えたからってうまくいくとは限らないのですよね。そこは生ものだから。今回、「たいていのシンポジウムは面白くない!」あ、いえ、「シンポジウムは難しい!」ということを前提に、気をぬかないで作ったつもりです。これだけのパネリストに来ていただいたせいか、当日は満員立ち見御礼でした。また、面白かった、もっと聞いていたかったという感想も多くいただきました(盛り込みすぎってことも)。ご出演いただいた方々、お越しいただいた方々、スタッフの方々、ありがとうございました。そして、花粉症のところ、2つのハードなセッションをドライブしきった藤幡さん、お疲れさまでした!

それから、今回のシンポジウムでは3台カメラを使ってUstreamしたこともひとつの試みでした。http://www.ustream.tv/channel/loop-001 カメラのセッティング、撮影、同時編集、配信、twitterと一人何役もこなしていただいた岡本彰生さん、ありがとうございました。その前の週に別のイベントでUstして、その可能性を大いに感じていたところ、岡本さんからもぜひやってみたいと言っていただき、実現しました。ここまでのことが、優秀なスタッフがいれば、高価な機材や特別な回線など必要なくできてしまう時代になりました。世の中のUst普及、特にdommune以降、ネット中継のスタンダードは大きく変わりましたね。しかも、まだまだのりしろあると思うので、今後どういうことができるのか本当に楽しみです。(翌週4/1にあった口ロロのライブでは、Ustの可能性の開拓、そしてUstとライブの違いについてよく考えられた試みがわんさか行われていました。こちらの公式Ustも岡本さんが担当)ほんと、ライブとUstとtwitterとskype(Ustだとタイムラグがあるので)で、けっこう面白いことできるはず。だけど正直言って、やってるほうは、かなり疲れるんです。多次元のなかを複数の役割で時間の進行につきそっていくわけで。最初、これは技術のほうに自分の身体と感覚が順応するのが早いか、新しいデバイスやインターフェイスが登場するのとどっちが先かと気が遠くなってたのですが、この錯乱状態をしばらく楽しむというのがかえってオツかもしれません。パラレルなリアルを生きる複数の私をアバターと呼んだとき、そこにはもう旧来の意味での「現実」はないのかもしれません。

また、シンポジウム終了後、twitterでさまざまな感想をいただき、それに対するパネリストの応酬もありました。会場でのアンケートや質疑応答ではなく、こういう形でリアクションが手にとるようなダイレクトさで返ってくることも面白かったことです。

このシンポジウムは今後継続されていくので、どうぞご期待ください。

- fukuda

オーストラリアのメディアアート Share

2010年1月21日10:26 am

オーストラリア大使館のウェブサイトに、福田が寄稿したオーストラリアのメディアアートのフェスティバルやアーティスト・イニシアチブについてのレポートが掲載されました。昨年の5月末に調査したときのまとめです。約10日間の日程で、シドニー、メルボルン、アデレード、ブリスベンの25カ所のスペース、関係のオフィスをおたずねしました。そして、今年は、このときの調査をもとに、オーストラリアのアーティストを招いた企画をすすめています。

オーストラリアって実はメディアアートが盛んなのです。オーストラリア出身のアーティストは世界中で活躍していますし、アーティスト・イニシアチブもフェスティバルもいっぱいあります。でも、メディアアートを専門にしているアートセンターも美術館もないのです。ハコはないのに、人も組織もイベントも元気。この謎に迫ってみました。最後に紹介しているRealTimeというフリーマガジンは日本ではあまり知られていませんが、内容が充実していてオススメです。ネットでも記事が読めます。

- fukuda

2010年、あけましておめでとうございます Share

2010年1月1日1:58 am

坂口はヴェトナムで、福田は実家のある京都で2010年の元旦を迎えました。京都の大晦日の夜は小雪がちらつきながらも、きれいなお月様がものすごい勢いで流れていく雲のすきまに見え隠れ。除夜の鐘の音はまったく聞こえてきません。煩悩だらけの美しい年になりそう?

さて、昨年はほぼ会社をたちあげただけに等しかったので、今年が弊社の第一歩目の年と思っております。ホームページもできました。みなさま、どうぞよろしくお願いいたします。

みなさまにとってもよい一年になりますように!